愛知県あま市にある萱津(かやつ)神社は国内唯一の「漬物の神」が祀られており、次のような伝説が残っています。
むか~し、むかし
毎年、秋になると萱津神社を祀る付近の村人たちは、豊かな自然の恵みに感謝して、大地から採れるウリ・ナス・蓼(たで)等、野の初物と、海から採れる藻塩(もしお)を初穂としてお供えし五穀豊穣をお祈りしていました。
しかし、せっかくの供物もそのままにしておくと、まもなく腐ってしまいます。
これを嘆いたある村人が、カメに入れて供物を供えてみました。
するとどうでしょう。野菜と塩が作用して、ほどよい塩漬になったのです。
村人たちは時が経っても変わらないこの不思議な食べ物を、神様からの贈り物として尊び、諸病の免除、万病快癒の護符として、また、保存食品として蓄えるようになりました。
このようにしてつけものが誕生し、やがて我々の食卓の上にのぼるようになったのです。
現在、萱津神社では、この故事に従って、毎年8月21日を「香の物祭」として祝っています。
何故この日なのか定かではありませんが、漬込む野菜の収穫期や塩の生産と大きく係わりを持ち、自然の恵みに適合したこの時期に斎行されてきたと思われます。
漬物業界では、毎月21日を「漬物の日」と定め、漬物の普及につとめています。
(参照)
全日本漬物協同組合連合会HP
萱津神社HP
(画像)
Wikipedia Kayazu-jinja Pickles Festival ac (1).jpg より引用させていただきました
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